母親からまた手紙が届いた
どうした？
最近やけに母から手紙が届く
母から手紙が来ると
なんか嫌な予感がする
ちょっと前のブログにも書いたが
母の手紙の内容は
私の想像をはるかに超越した内容だから
封を開けるのがドキドキする
実は母は90歳だとばかり思っていたら
いつの間にか91歳になってたらしい
手紙の冒頭にそう書いてあった
まあ、自分の歳ですらうろ覚えなんだから
母親の歳など正確に覚えているわけがない
それにしても91歳という年齢で
よくこんなに達筆な字が書けるものだと
毎度毎度感心する
手紙の字に感心しながら
最近買った白いソファーに座って
母からの手紙を
恐る恐る読んでみた
そうそう・・・手紙の前に
どなたかがコメント欄に
こんなことを書いておられた
『ソファー素敵！
お食事の時に汚さないよう
気を付けてくださいね！』
そのコメントを読んで私は初めて
ソファが白だったことを認識した
たしかに白いソファって
食べこぼしやシミ、汚れがやばいな
と急に気になり初めてしまった
なのでそのコメントを読んでからは
最近ソファには
あまり座らないようにしている（笑）
どうしたものか・・・
あえて（笑）と入れてみたが
私も含め、動画のテロップに自分で
（笑）と入れている文章って
他人が読んでもちっとも笑えない
みなさんはどうだろうか？
私は入れなきゃいいのにといつも思う
それお前だろ！お前！
さて母からの手紙に戻るが
手紙の内容はと言うと
私が送った本を
もう２回も読んだと書いてあった
おー！そっか！
そしてすごく面白かったと
本を読んだ感想が書いてあった
ようやくわかってくれたか！
確かに私が本を書くと言ったところで
母親にしてみれば
いったいどんな本を書くのか
小説なのかエッセイなのかなど
全くわからないのだから
だから闇雲にいきなり
『本の出版には私は反対です！』と
びっくりする手紙をよこしたのだろう
ところが実際に読んでみると
どうやら面白かったらしく
それでまたわざわざ手紙を書いてきたのだ
手紙にはさらにこんなことが書いてあった
あんまり面白かったので
妹や姪に貸して
回し読みしていますと・・・
おいおい！
なんてことしてくれてるんだ！
それやめて！
回し読みて、それ一番ダメ！
頼むから本は買って読んでと言ってくれ〜
ったく、何やってんだよ！
そして手紙の最後には
くれぐれも酒を飲みすぎないようにと
書いてあった
私の体のことを心配してくれてるのか
ありがとう・・おふくろ
ん？
追伸まであるぞ
どれどれ
『あと芋焼酎を３本送りましたので』
おい！
言ってることとやってることが
全然おかしかばい！
しかも3本て・・・
面白すぎてビール吹いちゃったじゃないか
しかし91歳にもなって
一人で自活しているというのは
本当に尊敬に値する
私は長生きはほどほどでいいと
いつも言ってはいるが
この母親より先に逝くことは
さすがにできない
一度手紙で母親に聞いたことがある
『長生きしてますがいい人生でしたか？』と
しかしそれには返事がなかった
きっと自分の息子から
面と向かってそんなことを聞かれて
答えに窮したのだと思う
おそらく母親自身も
いい人生だったとは到底思ってないはずだから
母とは一緒に暮らしたことがないので
母の人生をどれくらい知っているかと言われると
ほとんど知らないと答えるしかない
私が知っていることと言えば
私の父親が大学生の時に
下宿していた下宿先の娘が
母親だったということ
二人が駆け落ちのようにして
東京に出てきたこと
あまりの極貧生活に母は体を壊し
そして離婚
その後、父親は自殺
母は長らく結核という病を患い
入院生活を余儀なくされていた
病気の女がひとりで生きていくのは
大変な時代だったはず
そんな母親に創価学会を勧めた男性と
母は一緒に暮らし始めるが
その男性も若くして亡くなった
本当に男には縁がない人だった
私は当時京都にいたが
母が泣きながら電話をかけてきたことを
今でも覚えている
私が知っている母親のことと言えば
これくらいだ
私の記憶では
何一ついいことなどない
人生だったように思う
もし長生きが
人の幸せの一つだとするならば
神様は病弱の母を91歳という年齢まで
生かしてくれた
私は人生は長さではないと思ってはいるが
こと母親に関しては
長生きできたことに
心から拍手を送ってあげたい
なぜなら母の人生は
長生きくらいしか
讃えてあげられることが
見つからないから
コメントありがとうございます！ いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです！