捨てるより整頓が好き
以前は私は自称ミニマリストみたいなことを書いたことがある。
しかしそれは、ただ狭い部屋に引越しをするために大量のモノを捨てただけのことだ。
捨ててしまったことを後悔してまた買い足すという愚かなことは、本当のミニマリストはやらないだろう。
私の部屋は誰が訪ねてきても驚かれるが、男の一人暮らしとしては整然としている。
そう、私は整頓が好きなのだ。
一度出したものは必ず元の場所に戻す。
単純なことだが実はこれができない人がいかに多いことか・・・
日本でミニマリストのブームをおこした、ミニマリストの第一人者である佐々木典士(ふみお)氏。
部屋の中にはとことん何もない!
不要なものはまったくないと言っていい。
いや、これを見ると必要なものさえないような気がする。
とにかく、これくらい何もない部屋に住んでこそのミニマリストなのだ。
この方の部屋を見て思った。
私はモノを持たないミニマリストではなくモノを整理する人。
強いて名前をつけるとするとオーガナイザー?
ちょっとカッコいい(にこり)
しかし佐々木氏のようなミニマリストがいったい何を目的に、どんな生き方を目指しているかは私にはまったくわからない。
断捨離すればミニマリストとも違う。
ライフスタイル系のブログの上位は、ほぼミニマリストがテーマのブログばかり。
ただのブームかファッション?
しかも女性ばかりだ。
一時期流行ったロハスと似たような現象で、ちょっとだけオーガニックな食事にはまっただけのにわかナチュラリストみたいなものとよく似ている。
要するにファッションだ。
でも本当のミニマリストとは、目指すものが全然違うのでは?という疑問が湧いた。
そこで、本当はもっと根源的なところの生き方に意味を見出しているのだろうと思い少し調べてみた。
所詮お金持ちがやること
ミニマリストのブームは、アメリカのカリフォルニア州に住むレオ・バボータという人物が、最小限の持ち物で暮らすことを『ミニマリズム』とブログに書いたことがきっかけらしい。
元々は仏教の禅の考え方を学び、そこから不要なモノを処分してシンプルな生き方をするところから、このミニマリズムは生まれたとのこと。
なんだ、それなら元々日本にあった文化がアメリカでインスパイアされ、それが日本にまた逆輸入されたということか。
そんなことなど日本のミニマルブロガーは知っているのだろうか?
その後、そのミニマリストブームに火をつけたのがジョシュア・フィールズ・ミルバーンとライアン・ニコデマスの二人。
この二人は、今ではトークショーで全米の都市をツアーで回るほどの大人気なのだそうだ。
しかしこの二人は、元々は1000万以上の年収を稼ぎ、大きな家に住みブランド品を買いあさっていたというお金持ち。
その二人のお金持ちがアメリカの大量生産・大量消費の現実に嫌気が差し、ミニマリズムに傾倒していったということだった。
だからアメリカでは、ミニマリズムは所詮お金持ちしかできないと言われていたのだ。
本当に貧乏な黒人が私はミニマリストと言ったところで、誰もそれをミニマリズムだとは思わない。
ミニマリズムとは貧乏で何も持ってない人の生き方ではないということ。
モノを持ってないのではなく、モノを持たない暮らしがミニマリスト。
どうやらそういうことらしい。
しかもミニマリストはあえて狭い極小住宅に住んでいる。
タイニーハウスと言われるほど小さな家だ。
要するにモノなど置く場所がない家。
最低限のモノで生活するには、そこまで徹底してやるのがミニマリスト。
先ほど紹介した佐々木典士氏だが、彼もまた小さな賃貸住宅に住んでいる。
しかしここに登場する人たちは、一度どこかで大量のモノを捨てた経験があるはずだ。
じゃないと現在も過去の遺物を引きずって生きていることになる。
それではミニマリストにはなれない。
今、世界中のミニマリストを引っ張っているのは『職業ミニマリスト』と言われる人たちだそうだ。
ミニマリストというライフスタイルでお金を稼ぎ生業にしている人たち。
お金を稼ぐためにモノを持たない生活をやっているって、何か釈然としないのは私だけ?
ではお金ってなんだろう?
モノを買うためというのが一番の存在理由ではないのか??
最後に・・・
私は一度大量にモノを捨てたが、今でも賃貸の2DKにほどよくいっぱいのモノがある。
それらはすべてきれいに整頓されて、見せたくないものは見えないところへ。
見せたいものは見せたい場所に置いてある。
不要なモノなど何もない。
必要なモノを整理するオーガナイザーだから。
ブログによく登場するタグ