誰かに見られている社会
ニュースでは俳優の伊藤健太郎容疑者が、ひき逃げ事故を起こしたドライブカメラの映像が繰り返し流されている。
今の車はほとんどがドライブカメラ搭載なのだろう。
いつからそうなったのかよくわからないが、おそらくここ数年のことだと思う。
街中の車が監視カメラを作動させながら走っているとは、ちょっと空恐ろしい感じがするのは私だけだろうか。
もちろん交通事故の様子が一部始終録画されていれば、事故の原因の特定にもつながる。
もし今回の伊藤健太郎容疑者のような事故を起こして逃げた場合などでも、車のナンバーなどから容疑者を割り出すことは簡単だろう。
しかし、自分が街中の車から撮影されている。
車だけでなく日本中に設置されている防犯カメラから撮影されているというのは、あまり気持ちのいいものではない。
これだけ個人情報の取り扱いが厳しくなっている世の中で、カメラで撮影するのはOKというのも何か釈然としない。
これがもし電車の中で、私が目の前に座っている女子高生をスマホで撮影したら、きっと鉄道警察に突き出されて、『この変態親父が!!』と罵られることだろう。
なぜ道路上では許されるのだ?
ほとんどの方は知らないことだと思うが、パチンコ業界では遊戯客の顔認証システムを取り入れているところが多い。
なぜ私が知っているかというと、私のクライアントにアミューズメント業界の企業があったからだ。
ではパチンコのお客様の顔を認証して何ができるのか?
パチンコ業界は実は新規客というのはほぼ存在しない業界なのである。
パチンコファンというリピーターが、いろんなパチンコホールを回遊することで成り立っている業界なので、いかにリピートしてもらえるかが勝負なのだ。
この顔認証システムを使って私が実践したのは、顧客とのリレーションシップを構築するためのマーケティング。
この客は月に何度このホールを訪問し、いくら遊戯代を使って何時間滞在したか。
それがわかるとどんな職業の人が、何歳くらいの年齢の人が、男か女かなど、自分のお店のターゲットの属性が明らかになるというわけだ。
そうすると広告を打つにしてもターゲットがわかっているから、広告の効率は格段に上昇することになる。
さらにみなさんご存知のGPSだが、最近のGPSの精度は数メートルの範囲にまで上がっている。
私たちは宇宙からも監視されているのである。
またパチンコ業界の話に戻るが、他のパチンコ店で遊戯をした経験がある客を特定し、その客が自分のお店の近くを通った瞬間にGPSで察知して、その客が持っているスマホに自店のキャンペーン広告をポップアップする。
そういうことが日常的に行われているのだ。
あまり詳しくは書けないが、パチンコ業界ですら監視マーケティングは進化しているのである。
さらにデジタルな業界だと、もっと驚くようなシステムで監視マーケティングをやっているのではないかと思われる。
老後の見守り?それとも監視?
GoogleMapのストリートビューが登場したときも議論が沸き起こった。
なんと自分がGoogleに撮影されているのだ。
自分の顔だけでなく車のナンバーや家の中まで写っていて、アメリカでは裁判になったケースもある。
ストリートビューは便利なサービスではあるが、過去には写ってはいけないものまでたくさん写っていた。
核家族化から独居老人が増え、孤独死が社会問題化している現代。
一緒に住むのは嫌だが、勝手に死なれても迷惑するというのが家族の本音なのだろう。
死にそうなときに連絡をしてくれるサービスが人気のようだ。
ある家電メーカーでは、給湯ポットが1日使用されないと家族に連絡が行くというような製品を開発したり、東京ガスや大阪ガスなどでは24時間ガスが使われないと、特定の家族にメールが届くサービスもある。
今日はスーパーのお惣菜でご飯を食べたし、汗もかいてないので風呂もはいらなくていいか!などと呑気に考えていると、ガスの見守りサービスから家族へメールが届くことになるのだ。
朝から外出して映画でも見て、馴染みのお店で酒を飲んで帰ってくる。
酔っ払って風呂にも入らずに寝た。
そんなことはしょっちゅうあるだろう。
それでいちいち家族にメールが届いても、家族もどうせ今日も外で飲んで酔っ払ってるんでしょ?
としか思わないのではないか?
死ぬときに周りに迷惑をかけるのは嫌だが、だからと言って誰かに監視されて生きるのも嫌だ。
しかし監視社会はこれからもどんどん技術を駆使して進んで行くだろう。
このブログを読んでいる奥様たちも、毎日誰かに見られていると思った方がいい。
これからは毎晩パックを欠かさないように。
コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!
ドライブレコーダーやセキュリティカメラで正義や安全が守られるなら、
別に監視されていても良いかって私は思います。危機感無さ過ぎ?^^;
私も長年NGOの団体に少しですが毎月寄付を続けています。
主に発展途上国の人々の暮らしと教育を支援するプログラムです。
豊かと言われる日本で十分食べられない人達がいるなんて悲しいです。
ゆいまる君の名付け親は娘さんだったのですね!^^
ぺこりーのさんに似て感性豊かな女性なんだろうと想像します。
BBQ、こんがり焼けた肉とかも見たかったなあ…w
Kayさん
コメントありがとうございます!
安全をとるかプライバシーをとるかという議論は、もう結論は出ているのでしょうね。
お隣中国の監視カメラの数は億だそうです。
日本の子供の6人に一人が貧困になっていて、そのほとんどがシンママさんなんです。
ただ途上国と違って相対的貧困なので、日本では普通の暮らしができていないという判断なんですね。
こんがり焼けた牛タンの写真とかあったんですが、焼けすぎて黒こげだったんですよ〜。
薫製も作ったんですが、これが絶品でした!
[…] 前日のBBQのときに、月初は仕事で忙しいからまた料理を作って送ってと娘から頼まれていたのだ。 […]