461個のおべんとう
中学や高校でもずっと給食だったという方がいるだろうか?
お嬢様が通うような学校に行った方の中にはいるのかもね。
ただ、ほとんどの人は学生の頃のどこかで、必ず弁当生活というものを経験していると思う。
そうなると誰かが作ってくれた弁当と卵焼きには、何かしら思い出があるという方もいるはず。
てか、きっと大勢いる。
私のように両親がいなかったとか、あるいはいろんな家庭の事情で弁当を作ってもらえなかったという方もいるだろう。
実は私もあまり弁当についての記憶がない。
中学の時の弁当はほとんど自分で作ったような気がする。
でもどんな弁当を作ったのか全く覚えてない。
もうどうでもいい記憶なんだろうな。
中学の時に初めて祖母が作ってくれた弁当はなかなかの衝撃だった。
私の祖父は土建業を興した人だったので、祖母は人夫さんの弁当しか作ったことがない。
その祖母が私が中学に入って最初の弁当を作ってくれたのだ。
その弁当は人夫さん用のアルミの弁当箱に蓋付きのアルミのおかず入れがついていた。
弁当箱は特大で、とても中学生の弁当箱とは思えない大きさだった。
その特大弁当箱に麦飯がぎっしりと詰め込まれ、一分の狂いもなくセンターに配置された自家製の梅干。
そしておかず入れの蓋を開けると、醤油がかけられた鰹節とたくあんがこれまたぎっしり入っている。
あれ?
主役は?
卵焼きとかウィンナーとか・・・
ほら、そういうの。
しかし卵焼きもウィンナーもどこにも見当たらない。
鰹節とたくあんと梅干だけでこの量の麦飯を食えということか・・・
中学の時に人生は厳しいんだと初めて思った。
ハァ〜、小学校の給食はよかったな。。。
それにしてもこれだけ華のない弁当はなかなか作れない。
ギネス級に地味な弁当は、私にはモノクロに見えた。
祖母はウィンナーや卵焼きを弁当に入れるということを知らない人だ。
それで仕方ないから自分で弁当を作り始めたんだと思う。
初めて自分で焼いた卵焼きは格別に美味しかった!
ようやく弁当がカラーになった瞬間だ。
しかし自分で焼いた卵焼きが思い出って切なすぎる。。。
昨日、『461個のおべんとう』という映画を見た。
お弁当がテーマの映画は他にもあるが、それほどお弁当ってドラマがあるんだろう。
その『461個のおべんとう』という映画の中でこんな名言があった。
『いくらお金をかけても結局卵焼きにはかなわないよね』
そうだと思う。
弁当に入っている卵焼きは異常にうまい!
冷めてもうまいおかずのチャンピオンだ。
弁当のCEO!
当然、一番偉い。
だから大体一番映える場所に入っている。
この映画は往年の名バンド『TOKYO NO.1 SOUL SET』の渡辺俊美さんの実話で、実際に渡辺さんが息子さんに作った461個のお弁当がテーマになっているのだ。
映画の中で渡辺さんを演じているのはV6の井ノ原快彦さん。
息子役はなにわ男子の道枝駿佑さんが演じている。
井ノ原さんが作る弁当は実に美味しそうだった。
私が高校生の時にあんな弁当を一度でいいから食べてみたかった。
今の私はというと、外食以外で人が作ってくれたものを食べることがなくなった。
もちろん弁当なんてオリジンかスーパーのお惣菜コーナーの弁当以外で口にすることはない。
ご存知のように朝・昼・晩と3食自分で作って食べている。
自分でごはんを作って自分に感謝することはない。
ただうまく卵焼きが焼けた時だけは自分を褒める。
まるで一人でうまく紙パンツが履けて喜んでいるおばあちゃんのようだ。
それほど卵焼きは今でも失敗する確率が高い。
嫁が長年作ってくれた卵焼きは最高だった。
30年あまり嫁の弁当を食べ続けて私は今でも元気である。
そのせいか、私は冷めたごはんが苦にならない。
冷蔵庫に入っていた鶏の唐揚げも生姜焼きも温めずにそのまま食べることが多い。
きっと長年の弁当生活で慣れてしまったのだと思う。
その結果、冷めても美味しいものが本当に美味しいものだと思っている。
その代表が卵焼きだ。
老後のおひとりさまごはん
昨日の朝食はバタートーストとソーセージエッグ。
ジョンソンビルのソーセージの焼けた方が素晴らしい!
ライヨールのカトラリーはどれもお高いが、このカラフルなカトラリーは安かった!
プラスチックだからだな。
ランチは豚バラ生姜焼き丼。
先日の生姜焼きをとっておいたので、白ごはんにのせて丼にした。
やっぱごはんに合うわ〜!
晩ごはんはエビとホタテのマカロニグラタン。
グラタンを作ったの何年ぶりだろ?
クロックムッシュに使ったベシャメルソースが余ったからグラタンにしたのだが、めちゃくちゃうまいじゃないか!!
グラタンに入れたのはマカロニ、冷凍エビ、お刺身用の小ぶりなホタテ、玉ねぎ、ブラウンマッシュルーム、ほうれん草、ゆで卵。
酒のつまみにならない感じがするのか、あまりグラタンを作ろうという気分にはならない。
しかし赤ワインが1本空いてしまった。
濃厚なクリームソースと赤ワインって合うな。
グラタンはうまくできた。
紙パンツがうまく履けたようだ。
なんかグラタンって子供か女子の食べ物って感じがするが、今日のはおっさんも感動するうまさだった。
自分で作って、自分で感動して、自分でうまい!と褒めることができればもう人生に敵はいない。
自分で幸せになれる。
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