その仕事
その笑顔
年がら年中リップサービス
誰かのための忖度
曖昧な返事
年相応の地味な服
自分の意思でもないのに
なんでこうやって生きてきたのだろうか
その時は自分の意思でやっていると思いながらやってきたことが
今になって思い返してみると全然そうじゃなかった！
しかしなぜそんな風に生きてきたのかちょっと思い当たるふしがある。
みんなが・・・
それが普通だというから
そっちが失敗しないというから
みんながやるというから
自分には無理だというから
夢は夢だというから
それが年相応だというから
もう若くないというから
そうやって見えない力によって
自分の意思じゃない方へ
ずんずん背中を押されてしまい
気づいてみればいつの間にか
普通の私として生きてきた
もっと早く気づけばよかったな〜
自分の意思じゃない方へと
つき動かすもの・・・
金のある方へ
力の強い方へ
風向きがいい方へ
生ぬるい方へ
みんなと一緒の方へ
夢のない方へ
自分の考えと違う方へ
周りから普通に見えるよう
もう一人の利口な自分と肩を組み
できるだけ日当たりのいいところを見つけて
楽に生きる
いつからそうなってしまったんだろう
気づいた頃にはすっかりそんな男になっていた
ところが老後になったら・・・
いろんな責任から解放されて
私は自由になった
いや〜、危うくつまらん大人のまま死ぬとこだったぜ！
ようやくこの歳になって気がついた
自分の意思のまま生きるってなんと素晴らしいことか！
若い頃は自分の意思に反してもやらなきゃいけない時があった
しかし６０歳もすぎたら自分の意思でなんでもできる！
思い通りにならないのは体だけだな
働かないのも自分の意思
金のない暮らしだって自分の意思
時間がある方を選んだのも自分の意思
派手な服を着るのも自分の意思
ぽっちゃりなのも自分の意思
サバ缶食うのも
酒ばっか飲むのも
ボートレースに行くのも
LINE返さないのも
自分が決める
半径１mだけ傍若無人
３０８号室の中だけの暴君
そして今日・・・
また仕事のオファーを断った
もうやりたいことしかやらない
ただ・・・
今の自分の意思でどうにもならないことが一つだけある
それは亡き妻に感謝の言葉を伝えられないことだ
３０年も一緒に暮らしてきたのに・・・
一度も伝えることができなかった
だから最後にどうしても伝えたかった言葉
いつも明日伝えればいいと思っていた
でもその明日は来なかった
あなたにもいるのではないか？
自分の意思で今日伝えておかなければならない人が・・・
コメントありがとうございます！ いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです！