老いは麻薬、老人はジャンキー。そして現れる幻覚症状

嫁のこと
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月日が経って消えた痛みと喪失感

 

今年も6月がやってきた。

今月でが死んで丸6年が経つ。

 

早いとか遅いとか・・・

長いとか短いとか・・・

 

もうそんな感覚も無くなってきた。

ただ6年という月日が過ぎたのだ。

 

時間が経過したことで和らいだことと、時間が経過しても何も変わらない辛いままのことが両方ある。

時間が経過してよかったこと。

 

嫁を失った絶望とたとえようのない喪失感は和らいだ。

もう6年も嫁がいない生活をしているのだ。

そりゃ多少慣れるだろう。

 

一度くらい幽霊となって現れないかと思っていたが、そんなムーみたいな超常現象もない。

こんなに何も起こらないんだとちょっとガッカリもした。

 

一方、時間が経過しても何も変わらないこととは・・・

それは最後に嫁に聞けなかったことが、小さな棘のように胸に刺さったままになっていることだ。

 

私との人生でよかったのか。

私と結婚して君は幸せだったのか。

楽しい人生だったと言ってくれるか。

 

そのことを最後に嫁に聞いてみたかった。

苦労ばかりかけたような気がする。

辛いこともきっとあったはずだ。

 

しかし君はそんな辛そうな姿などまったく見せなかった。

いつも笑っていた。

そして私がいつも励まされていた。

 

嫁が笑っている顔が好きだった。

あの頃の思い出にずっと浸っていたい。

 

しかし人生は抗う私をなだめながら少しづつ老いへと導く。

背中を押したり手前に引っ張ったりしながら。

その誘いは優しくて強引だ。

 

6年も経つと嫁と暮らした日々が現実だったのかとも思えてくる。

本当に30年もの間、嫁と一緒に生活していたのか?

 

なんか全部が夢か幻かのような錯覚すらしてくる。

老いというやつはいいことも悪いことも全ての記憶を曖昧にして、幸福感も痛みも全部麻痺させてしまう麻薬のようだ。

 

あんなに辛かった6年前のあの頃の日々・・・

どうやって生きてきたかもよく覚えてない。

 

ただ6年の時間が経過したのではない。

私は6年分老いてしまったのだ。

 

老いて鈍った感覚が、あの頃の痛みも辛い日々も全て曖昧にしてしまった。

まだ絶望の淵に立って耐え難い喪失感に苦しんでいる方が生きている気がする。

いつの間にか私はこんな穏やかな老後にすっかり慣れてしまったのだ。

 

老いとは本当に強烈な麻薬だ。

そして私はすっかり老いに身体中を蝕まれたジャンキー。

 

死んだ嫁が川の向こうから手を振っているのが見える。

 

ついに幻覚まで現れ始めた。

 

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最後に・・・

 

60歳を過ぎるとその後の生き方の選択肢は少ない。

まずは生活をすることが最優先だ。

 

ただこの6年間、まだ他にも道はあった。

しかしもうこの道を歩きながら老いることに決めたのだ。

 

間違っていたかもしれない。

 

しかし、間違って乗った電車でも時々正しい所に着く。

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コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!

  1. あさみ より:

    ペコリーノさま

    いつもいいこと言いますね!!
    心に響きます。

    ただこの6年間、まだ他にも道はあった。

    しかしもうこの道を歩きながら老いることに決めたのだ。

    間違っていたかもしれない。

    しかし、間違って乗った電車でも時々正しい所に着く。

    この部分、とても心に響きました。
    色々な道があり、歩き方もあるけれど
    もうそれほど長くない道のりの中で、人に流されず、気負わず
    淡々とやれることをやって生きていきたいと思っています。

    奥様はきっと幸せだったと思います。

  2. タカコ より:

    わたしの場合は大事な人を失なって、月日が経つほどに自分の非が胸に重いです。
    ぺこりーのさんの奥さまは幸せだったと思いますよ☺️

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