まだまだ進化の途中
昨日私はある銀行の問い合わせ用のチャットを使った。
最近のチャットのAIはたいへん進化している。
そうとう高度な質問にもちゃんと受け答えして、いいタイミングで人のオペレーターにつなぐという絶妙さがすばらしい。
つながらない電話よりもつながるチャットだと私は思っている。
しかし昨日私が問い合わせをした銀行は、例のシステム障害でニュースでも騒がれていた銀行である。
そのチャットのAIはちょっとネジが緩んでいた。
ロボットのくせにやたら返信が遅い。
イライラしながら返信を待っているとふと則巻アラレの顔が頭に浮かんだ。
このチャットのロボットはもしかするとDr.スランプのアラレちゃんみたいな顔してるんじゃないか?
というか、私もチャットだと普段以上にキーを叩くスピードが速くなるから誤字脱字が多い。
それをアラレちゃんはきっと理解できないでいるのだ。
結局アラレちゃんはしばらく考えたのち『カシコマリマシタ、ヒトノオペレーターニツナギマス』と言ってどこかへ消えてしまった。
まあ読めない文章を打った私の方が悪い。
そして女性のオペレーターに代わりしばらくやりとりをしたのだが、結局はその人型オペレーターもわからないようだ。
なので人型オペレーターは電話で問い合わせをして欲しいと言った。
結局電話って。。。
電話が繋がらないからチャットしてるのに〜。
こんなことなら最初から電話が繋がるのを待った方がよかったじゃないか。
チャットはおすすめだがこういうときもある。
そして今度は、先ほど言われたとおりに電話でコールセンターへ電話をしてみた。
20分ほど待たされてようやく繋がった電話のオペレーターさん。
チャットボットから始まった問い合わせは、結局人間の女性と電話で直接話をするという解決方法しかなかった。
そして私は女性オペレーターにことの顛末を長々と説明をした。
何度同じことを繰り返すのかと思いながら説明し終えると、人型オペレーターはしばらくお待ちくださいと言って電話を離れる。
延々と電信音の音楽を聞かされたあとようやくオペレーターが戻ってくると、オペレーターは私にこう言った。
『申し訳ございませんが、平日の9時から3時のあいだに支店窓口までおいでいただけますか』
ちょ!!
ロボット1体に人間2人がかかっても解決できないのかい!!
そんなたいした話でもないのに・・・
結局私は来週三茶の支店に出向いて、窓口の女性に相談をしなければならないという、もっともアナログな解決方法を提案された。
まだまだデジタルも進化の途中だな。
高齢化社会をデジタルが救う
とはいえ世界中の国々でデジタル化が急速に進み、人にはナンバーが振られ一括管理されるようになる。
そのスピードはこのコロナ禍でさらに早まった。
中国ではスマホアプリに健康コードが組み込まれ、コロナであればワクチン接種済みかどうかや、他にも慢性疾患の情報、薬の処方履歴などの情報が記憶されているそうだ。
日本でも病院の診療はオンライン化がどんどん進むだろう。
このコロナ禍で細かい法的な問題も一気に整理されるに違いない。
現在の超高齢化社会による介護職員の慢性的な不足状態も、いずれ介護自体を介護ロボットが行うようになるだろう。
直接的な介護ではなくてもデジタルで老人を見守り、またコミュニケーションまで担当するようになる。
そうなると介護の現場での虐待や事故なども劇的に減るのではないだろうか。
ロボットには感情がない。
しかし過度に感情の抑揚を持たないロボットの方が、もしかすると介護のような密室では人より安全な場合もありそうだ。
そうなるとよく言われるのがデジタルデバイドのこと。
要するにデジタル社会ゆえの格差の問題だ。
これからは高齢者こそがデジタル社会の恩恵を受ける時代だと思う。
そのためには高齢者がまずデジタルリテラシーを身につけなければならない。
子供の頃に自転車の乗り方を覚えたように、もう一度デジタルというものにも興味を持ってもらいたい。
自転車は一度乗り方を覚えたら生涯忘れない。
デジタル機器も同じでコツさえ覚えれば難しいことは何もない。
あとは慣れだ。
しかも最近はAIスピーカーのようにコマンドは会話でもよくなっている。
操作がいらなければ高齢者にもっとも適したデジタル機器と言えよう。
うちの娘ですら、子育てしながら家事をするときはAlexaにテレビやエアコンのON・OFFを会話で指示している。
最近は方言も理解するらしいからずいぶん賢くなっているようだ。
『エアコンばはよつけてくれんね』
と九州弁で言うとAlexaが
『ちょっと待ちんしゃい』
と九州弁で答える。
ホントか!?
孤独な老人が社会問題になりつつあるが、SNSのコミュニケーションはこの非接触時代には実におすすめだと思う。
フェイスブックの『いいね』の開発者はこう言っている。
『SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する』と。
依存してしまってはダメだが、高齢者が若者のようにスマホに依存するというのも考えにくい。
むしろSNSのコミュニケーションが適度なアドレナリン分泌の刺激になるのではないだろうか。
今や政府や自治体のサービスもデジタル化の一途をたどっている。
今回のワクチン接種の予約などはデジタル化のほんの入り口だろう。
それでもデジタルはわかりませんと言っていては、黒電話が日本中に普及しても私は電話が使えませんと言っているのと同じである。
覚えてしまえば電話をかけるのと変わらないくらい簡単なことだ。
高齢者ほどデジタルの恩恵を受けるはずだから頑張ってほしい。
老いてはデジタルに従えだ。
追記
最近『スマホ脳』という言葉をよく聞くが、これはスェーデンの精神科医であるアンデシュ・ハンセン氏が書いた著書のタイトルである。
本の内容はスマホが脳に与える恐ろしい影響について書かれているそうだ。
主に子供や若い方達に向けて、長時間のスマホ使用が脳に及ぼす害について警鐘を鳴らしている。
Apple創業者のスティーブ・ジョブズは記者にiPadをわが子に与えるかを問われて「そばに置くことすらしない」と答えている。
またマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツは、子供が14歳になるまでスマホを持たせてない。
デジタル機器をもっとも安全な頻度で便利に使えるのは、もしかすると我々老人かもしれない。
コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!
おはようございます!
チャットサービス、どんどん進化してます。私も結構使いますが、ひどいところは当然その会社の印象が悪くなる。逆に期待していなかったのに結構よかったときは得した気分。
コールセンターとのオペレータとのやり取りも、以前はわざと日本人じゃない人を使って話が通じないようにして相談をあきらめさせているのでは?!と思いたくなるような状況でしたが、先日久しぶりにIT系のコールセンターを利用。チャットからオペレータに回されて話し始めてすぐ日本人ではないとわかり、またか…と思いましたが、細かい話なのに的確かつスピーディなサポートの流れ。びっくりしました。
もっと印象的だったのは、とある携帯ショップで見た光景。接客してくれた担当者は日本人以外とはまったく疑わなかった位、フツーの日本語でした。が、同時進行で別なお客様のトラブル対応みたいなのをはじめて、それが中国語でした。どうもその様子を見ていると日本人ではなかったみたいです。で、ショッキングだったのはそのあと、日本人の人の好さそうな若者がその人(多分やり手の上司でしょうが、怒り方がちょっと違った)にこっぴどく怒られていたんです…。
どの世界もどんどん実力社会になり、日本人もぼけぼけしてると上司がほとんど日本人じゃない時代が来るかも…。がんばれ日本人!
パンミミさん
コメントありがとうございます!
コールセンターはほとんど外注されているので、ひどいところは本当にひどいです。
テレマーケの外注のオペレーターさんは何社もクライアントを掛け持ちしているので、たまにちんぷんかんぷんなことを言いますよね。
なんで今青汁の話?
みたいな(笑)
Alexaが九州弁でお返事してくれるってホンマでっか?笑
私、介護はロボットにされたいかもです〜
ウチは夫婦ともPCはガンガン使うけど、スマホ持ってないんですw
人に言ったらめちゃくちゃ驚かれます。そんなにヤバいことですか?^^;
Kayさん
コメントありがとうございます!
Alexaが方言で返すかどうかはわかりませんが、理解はできるようですよ。
でも返しも方言だったら面白いのにな〜という願望です^^;
え〜!
スマホお持ちじゃないんですか!?
スマホがないと私は電車にも乗れないです。
まず発車時刻も乗り換えもわからないし、SuicaはモバイルSuicaなので・・・