60歳からの予期せぬ私の一人暮らしは
今のように酒ばかり飲んで
うぇ〜い!と
浮かれ気分のスタートでは
まったくなかった
味わったことのない喪失感
もし喪失感というものに
重さがあるとしたら
どうだろう?
息をするのがやっとというほど
重く胸にのしかかっていた
とても一人暮らしが極上だなんて
言う気にもならない
世の中はどこを見てもグレー
何もやる気がしない
どこにも行く気がしない
誰にも会いたくない
いい歳したニートのおっさん
情けない・・・
ところが人間って
よくよく前向きに
できているもんだと思う
ニートなおっさんは元気になった
別に何かを
乗り越えたわけではない
誰かに支えられたわけでもない
強いて言うなら時間だ
ひょっとすると
ただ老いただけなのかもしれない
そうやって一歩前に歩き始めた私は
一人の生活を楽しむことにした
そしてこのブログを始める頃には
一人暮らしも極上だなと
思えるようになったのだ
私ってなんでも楽しめる
性分だったのか・・・?
自分では内気な人見知りだと
今でも思っているのだが
そんな人見知りのおっさんが
料理を覚え
家事をこなし
一人で居酒屋に行き
酒を飲み
一人で映画館に行って
映画を観る
おやおや
一人もなかなか楽しいじゃないか
あれほど飲み仲間たちと
飲んで騒いでいた日々が
まるで嘘のようだ
酒を飲むのは
ほとんどカウンターになった
向かいの席の誰かに
もう酒を注いでもらいたいとも思わない
バカ笑いすることは無くなったけど
自分一人で
この時間を使い切る贅沢を覚えたら
これこそが極上の一人暮らしだと
本当にそう思う
そしてもう一つ
極上の一人暮らしは
夫婦で暮らしていた頃のことを
素晴らしい思い出にしてくれる
一人になって
寂しさを噛み締める時間もまた
極上の時間だ
当たり前のように家族と暮らしていたあの頃
あれが幸せだと気づかなかった自分への罰
その罰がこの切ない寂しさなんだろう
桑田さんが歌ってたな
『津波のような侘しさに〜』
何度も押し寄せてくる強烈な寂しさ
いつまでこの罰は続くのだろうか
しかしその寂しさと引き換えに
確かにあの時自分は幸せだったと
確信できるから不思議だ
極上の寂しさ
そして・・・
この極上の一人暮らし
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はじめまして、にこたろうです
4年前に家内が亡くなり、2年前に脳幹出血で自分が死にそうになりました
いまのあなた様と、まったく同感の毎日です
どうぞ、お元気で、良い人生を!