企業の年収ランキング
今日は朝から青空だ。
もうそれだけで気持ちが軽い。
そんな爽やかな天気なのに、今日のテーマはお金の話である。
爽やかな朝にどんよりとしたテーマ。
最高だ。
老後の収入にも影響するのだろうが、毎年企業の年収ランキングというものが発表されている。
あまり世の中の人は企業の平均年収などに興味がないのか、いつもたいして話題にもならない。
私も興味はないが、たまたま平均年収が高い企業と平均年収が低い企業のそれぞれのランキングを同時に見た。
するとあまりの年収の差にちょっと驚いたので、このことを書いてみようと思った。
思いついた時に書かないとすぐに忘れてしまうから、今日のお天気のことなどかまっていられないのだ。
平均年収が高い企業として頻繁に名前を聞くのがキーエンスという大阪の会社だ。
電気機器の会社であるが、事業収益の高さがそのまま社員の年収に反映されている。
社員の平均年齢は35.8歳でその平均年収はなんと2111万円!
ちょっとした企業の社長並の年収ではないか?
しかしこのキーエンスはランキングでは実は2位。
平均年収ランキング1位は『M&Aキャピタルパートナーズ』という会社。
何をやっている会社かというと、昨今後継者不足で問題となっている事業承継などのコンサルをやっている会社である。
その平均年収はキーエンスを大きく上回って3109万円!
社長の年収ではない。
社員の平均年収だ。
ただ、キーエンスと違うのは、M&Aキャピタルパートナーズの場合は社員数は98人だが、キーエンスの場合は2388人も社員がいる。
その数の平均だから驚く・・・
一方、平均年収が低い企業のランキングで上位をしめる企業には、こんな会社が名を連ねている。
サマンサタバサジャパン、ヤマノホールディングス、日本管財、ナルミヤ・インターナショナル、ANAP、京都きもの友禅・・・
みなさんもご存知の社名があるのではないだろうか。
わりとアパレル関係が多いが、業界全体の年収が低いのであろう。
そして平均年収がもっとも低い企業として映えある1位になったのが、『HANATOUR JAPAN』という会社で、アジアからの観光客のインバウンドを手配する旅行会社らしい。
まあコロナの影響で業績が悪化しているのは目に見えている。
しかしこの会社の平均年収は唯一200万円台ということで、われわれ高齢者がもらう年金並の低さだ。
この年収でもし定年まで働けたなら、もう老後の年金生活などまったく怖くない!
低収入の生活習慣がすでに身についているから、自分の身の丈をいうものをよく理解されていると思う。
しかし平均年収の高い企業と低い企業の1位同士を比較してみると、なんと年収と月収がほぼ同じくらいという結果。
これはあんまりな気がするが・・・
年収300万でも幸せに暮らしている人たち
人生をより豊かに送ろうと思うと、お金を稼げることよりもいかに今の年収で幸せに暮らせるか、そのスキルを身につける方が重要だ。
平均年収の高い企業で働けることは、それはそれで会社人生では価値があることかもしれないが、その年収はいつまでも続くわけではない。
もちろん堅実に貯蓄をしたり賢く投資したりと資産形成に努めれば、老後に人並み以上の生活ができる可能性はあるが、それも何年生きるかでその生活が維持できるかが変わる。
であれば、やはり今ある収入で生活する術を身につけておいた方がいいということだ。
平均年収1位の会社にはいろうと思っても、社員が98人しかいないのではどうしようもない。
年収300万でも満足という人たちの声を聞くと、ある50代の女性は『食費は月に4万円。必要なものはさほど我慢もせずに買えている』とのこと。
またある40代の既婚男性は、月に10万円あれば夫婦で生活できるとも答えている。
月に3万円の食費だが、スーパーでは半額のものしか買わないという。
しかし食事のメニューはかなり充実しているそうだ。
夫婦の年収が300万という若いカップルは、ご主人はあえて仕事をセーブして夫婦の時間を大切にしているという。
たとえ収入は下がっても、二人の時間を大切に過ごす方を優先することで、質素ではあるが充実した夫婦生活がおくれているらしい。
さらに贅沢しようと思えばキリがないともおっしゃっている。
たしかにそうだ。
高年収の生活は、意識しなくても普通の生活が他と比べると贅沢になってしまっている。
だから今が贅沢というのも、それすら気づかない。
先程の若い夫婦はお金のかかる趣味はなく、二人で散歩したり食事ができればそれで幸せとおっしゃっている。
この若い夫婦の話には、まさに老後をどうやって暮らしていくのかという答えを聞いているように思えた。
少ない年金でも楽しく暮らす術を身につける。
お金のかかる趣味はもたず、日常の生活に幸せを見出す。
そしてなにより大切だと思ったのは、そのためには夫婦仲がよくないとダメだということ。
夫婦で仲良く簡素な生活を楽しむことで、年金でもつつがなく幸せな暮らしができるようになる。
これまで長い道のりを二人で歩いてきたんだから、老後も仲良く手を繋いで次の旅へとまた歩き出してほしい。
どちらかが先に旅を終える日まで。
追記
三茶のオーガニックショップの店内で、老夫婦が今年のクリスマスの予定について話をされていた。
聞くつもりはなかったのだが、狭い店内なので否が応でも耳に入る。
奥様がチキンを焼くので、このお店のオーガニックワインを飲もうと話されていた。
5年前のクリスマスのときの私たち夫婦の姿だ。
もし嫁が今も生きていれば、二人で仲良くそして慎ましく年金生活を送っていただろうと思う。
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