トランス脂肪酸とは
この名前を知らない方はいないだろう。
食べるプラスチックと言われているトランス脂肪酸だが、いったい何が体に悪いのか?
マーガリンやショートニング、ホイップクリームなどに多く含まれていることで知られているトランス脂肪酸だが、実はアメリカのマクドナルドやケンタッキーフライドチキン、スターバックスなどでは使用されていない。
しかし日本マクドナルドはいまだ使い続けているという事実・・・
実はアメリカでは、2021年までにトランス脂肪酸の使用をすべて禁止するという法律があるが、日本の厚生労働省は規制すらせず、表示義務もないためだ。
そもそも油脂とは、常温で固形化しない油と常温で固形化する脂の、この2つのことを称して油脂と呼んでいる。
トランス脂肪酸は体内でプラスチックのように固まってしまうため、それで食べるプラスチックと呼ばれるようになった。
当然、体内で固まってしまっては体に悪いに決まっている。
トランス型脂肪酸は工業的に生成された加工油脂に多く含まれる。
マーガリンは元々は植物性の油だが、それにバターのような食感を出すために水素添加という操作を行う。
するとトランス脂肪酸という副生成物が増えてしまうのだ。
アメリカのマクドナルドと比較すると、日本マクドナルドのハンバーガーは異常に安いらしい。
アメリカ人が日本に来て食べ物が安くて美味しいことに驚くというが、それは低品質で低価格という前提があってのことなのだ。
日本人の死因の1位はご存知のようにガンである。
家で作って食べる料理に、上記のような食品添加物を調理中に入れることは当然だがありえない。
しかし外食で食べる食品や、あるいは家で調理する際に使用する調味料などにはこれらの食品添加物がたんまりと入っている。
海外では発ガン性物質として禁止されている添加物でも日本で認められているものもあるし、また最近になって発ガン性が明らかになったので突然禁止しま〜すという添加物もある。
もうすでにいっぱい食べたわ!
と言いたくなる。
はたしてトランス脂肪酸や食品添加物の摂取が、ガンやさまざまな病気の原因とはならないと言い切れるだろうか。
政治家に聞くときっとこう答える。
そのようなエビデンスは確認されていないと。
食の安全
食の安全を脅かすものはトランス脂肪酸だけではない。
私は以前オーガニック食材で上場を果たした会社にいたので、よく食の安全に関する映画を見てきた。
以前のブログでも書いたように私は映画は大好きだが、そのなかでもかなりショッキングだった映画が以下の2本である。
『いのちの食べかた』
『モンサントの不自然な食べもの』
いずれも渋谷にあるUPLINKという小さな映画館で見たのだが、2本ともドキュメンタリーなのでさらに衝撃力が増す。
『いのちの食べかた』という映画は、ナレーションもBGMもインタビューも何もない。
ただ淡々と食料生産の現場の様子が映し出されるだけの映画だ。
ベルトコンベアで運ばれてきた豚が、一瞬にして屠畜されものの数分で解体されて行く。
私はここで吐きそうになった。
ひよこの雌雄を判別するのに、機械的に弾き出されるひよこたち。
まるで無機物を判別するようなマシンだ。
生物を生物として扱わない、まったく命に対しての尊敬も何もないその機械的な作業に対して、心の中で拳を固く握りしめたことを思い出す。
一方『モンサントの不自然な食べもの』の方は、アメリカの世界的食品企業モンサント社を告発した映画である。
モンサントと言えば除草剤ラウンドアップを開発したことで有名だが、このラウンドアップはベトナム戦争で枯葉剤として使用されたことでも知られている。
この枯葉剤のせいで、ベトナムでは戦争が終わってもガン患者が急増し奇形児が大量に生まれた。
そのラウンドアップに耐性のある大豆を、遺伝子組み換え技術で作ることからこの映画はスタートする。
ラウンドアップを撒いても枯れない大豆。
他にも冷害に強い作物は、植物に魚のヒラメの遺伝子と組み替えて作られた。
冷たい海にいる魚の遺伝子が、冷害に強い作物を生み出す。
考えただけでも恐ろしい。。。
この映画監督のマリーさんという女性はたいへん勇気のある方で、食の巨大企業モンサントと裁判でも戦って一度も負けてない。
モンサントが作り上げた遺伝子組み換えの種が風で飛び有機農家の畑で芽を出すと、モンサントがその農家を相手に裁判を起こしてお金を払えと迫る。
人の仕業とは思えないような悪行であった。
この映画も本当に腹が立つ映画だ。
ちなみに冒頭の日本マクドナルドだが、トランス脂肪酸は相変わらず使用しているが、どうやら遺伝子組み換え作物は使用していないらしい。
なぜホームページでそう表示しないのか不思議だが、使用していないことを強調すると、使用しているものも強調しないといけなくなるので、それで表示していないのだろうと推測する。
老化も嫌だがプラスチック化も嫌だな。
かと言って、オーガニックの会社にいたにもかかわらず、あまり目クジラ立てて食材にこだわるタイプではない。
面倒臭いのだ。
体に悪いのはわかっていても、気にし過ぎることもまたストレスなので、ほどほどに食材を見極めて食べている。
なるべく自分で料理をするということだけでも、添加物の摂取は最低限になっているように思うのだが。
実はうちにはサラダ油がない。
油はごま油とオリーブオイルしか使わないことにしているからだ。
野菜炒めだろうが焼きそばだろうがごま油で炒めている。
ごま油もできるだけヘキサン抽出ではなく、圧搾絞りのごま油を選ぶように心がけている。
気にするところは気にするのだ。
しかし野菜の農薬はあまり気にしない。
無農薬という言い方をよくするが、無農薬という言葉は間違って解釈されるので、業界では実は使わない。
野菜についた害虫を食べるてんとう虫も、害虫駆除という役目から農薬と判断される。
そもそも有機JASでは農薬も認められているので、それほど神経質になる必要もないのだ。
最近の農薬は蒸散性が高いので、休薬期間が守られていればほとんど残留することはない。
今は農薬よりもむしろセシウムの方が敵である。
また、最近のオーガニック志向もほとんどファッションだと思う。
オーガニックのオイルを一滴入れれば、オーガニック化粧品として売られる世の中だからあまりこだわっても疲弊するだけなのだ。
コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!
日本でトランス脂肪酸が問題にならないのは、
アメリカ人のように大食いではないから、
食品に含まれていても害を及ぼす量は体内に入らない…
なーんて聞いたことがあります。説得力あるような無いような…笑
自分が何を口にしているのかを把握するには、
やっぱり手作りが一番ということになるのですね。
そう言えばコロナで外食しなくなったら
血液検査の結果が凄く良くなった!と言ってる方がいました。^^
Kayさん
コメントありがとうございます!
そうなんです。
日本は摂取量が少ないからという理由なんですが、体に悪いものは1mmも摂りたくないですよね〜。
外食は塩分も多いしできるだけ自炊するのが健康には一番でしょう。
しかし血液検査は、私はあまり代わり映えしないです^^;
いつもお世話になっております&こちらではお久でございます。
この記事はどうしてもコメントせねば、と思っていました。
ホント、いつになったらマーガリン類を禁止してくれるのか!
日本はアクションが遅いです。おそらく業界との癒着、忖度のためかと思われますが、これが話題になってからもう何年経ったのでしょうか。
「あ、これおいしい」と思っても材料を見て「マーガリン」と書かれているとがっかりします。買ってから気付くこともありますので政府のほうで規制してほしいですね。
「味の素」も確かダメでしたよね。個人では把握できないほどほかにもたくさんありそう…。
パンミミさん
コメントありがとうございます!
ご無沙汰しております。
マーガリンを禁止すると軒並み値段があがるか作れない食品がたくさん出てきますよね。
まずバターが足りないので、国民にはマーガリンを食べてもらわないと困るんです。
味の素は石油から作られているわけじゃなくてさとうきびが原料ですから悪いわけではないんですが、加工度が高いのとある成分だけを過度に摂取するというのが問題になってると思います。
しかしもはや味の素のはいってない食品を探す方が難しいので、これは諦めるしかないです。
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