チャーハンの缶詰
私もだいぶ料理の腕は上がったと思っている。
完全に自画自賛だが、スパイスカレーやラーメンなどはかなりお店に近い味を出せる自信がある。
友人や娘の家族にも何度も食べさせているが、まあ多少お世辞はあるだろうがいつも絶賛してくれる。
そしてお店で食べて美味しいと思った料理もよく家で再現して作っている。
まあ失敗することもあるがたいていは近い味になるものだ。
しかしチャーハンだけはどうしたものか・・・
どうやってもお店の味にはならないしなる気もしない。
私はラーメン屋のチャーハンが大好きなのだが、いったい何が違うんだろうといつも思う。
使う材料も他の料理と比べれば圧倒的に少ない。
素材の味などまったく生かされてないしどこで食べても材料はほぼ同じ。
ただ炒めただけの料理なのだ。
しかもお店だとものの1分くらいで出来上がる。
そんな単純な料理がなぜ真似できないのか。
実に不思議な食べ物である。
一度テレビで中華の巨匠『陳 建一』氏が本格チャーハンの作り方を教えていた。
あの陳 健一氏のレシピだから絶対にラーメン屋の味を超えているはずだ。
じゃないと巨匠の名が廃る。
そして私は陳 健一氏が作るチャーハンとまったく同じように作ってみた。
するとどうだ。
ラーメン屋のチャーハンを超えるどころかイオンの惣菜のチャーハンすら超えてない。
ただのおうちチャーハン。
私が作るチャーハーンと似たようなチャーハンしかできなかった。
中華の巨匠は惣菜コーナーのパートのおばちゃんに負けた。
私がこれまで食べたチャーハンの中で一番美味しいと思ったのは、京都の左院にある『ラーメン大将』のチャーハンだ。
もうかれこれ15年以上前の話だから今もやっているかどうかはわからない。
このラーメン屋の油ギトギトのチャーハンが最高だった。
嫁もこのお店のチャーハンが一番うまいと言っていた。
京都に行ったら鱧やおばんざいよりもラーメン大将のチャーハンが食べたい!
ラーメン大将のラーメンの味は残念ながらまったく記憶に残ってないのだが・・・
実は私はチャーハーンにはいい思い出がない。
いや、チャーハンに思い出があるやつなんてあまりいないだろう。
そんな主役級でもないし、いつもラーメンの脇役のセットになっている程度の料理である。
しかもセットについているのは1人前の量にもなってない。
半チャーハンだ。
数ある料理の中で、半分で出されることが当たり前になっている料理ってチャーハンくらいのものだろう。
スマホの文字入力で『半』と入力すると、ほとんどの人が『チャーハン』と予測ワードが出てくるはず。
実はそんなチャーハンには残念な思い出がある。
私が小学生だったころ、何年生だったかは忘れたが学年最後の遠足があった。
学校の近くにある山に登るのだが、その遠足の日を前にして祖母が子宮癌の手術のため入院していた。
以前からブログを読んでいただいている方はご存知かと思うが、私は祖父母に育てられたので祖母が食事の用意をしてくれていたのだ。
遠足には弁当を持参しなければならなかった。
しかし祖母はあいにく入院していたし祖父も弁当など作ったことがない。
私は仕方なく缶詰のごはんを持っていくことにした。
その缶詰のご飯がなんと『チャーハン』だったのだ。
缶詰は私が自分のお小遣いでスーパーで買ってきたものだ。
しかしその缶には『チャーハン』ではなく『炒飯』と漢字で書いてあったため、小学生の私にはその漢字が読めなかった。
遠足の日のお昼には、みんな母親が作ってくれた色とりどりのお弁当を広げて美味しそうに食べていた。
私も友達と一緒に缶詰を開けて食べてみたが、これが恐ろしくクソまずかった。
なんだこれは!?
米はポロポロだし油ぽいし・・・
うちの犬でも食わないぞと思った。
そしてよくよく見ると『炒飯の食べ方』というのが書いてあった。
それには、食べる前に沸騰したお湯で数分温めて食べることと書いてある。
私は缶詰はなんでもそのまま食べれるものだと思っていた。
どうりで米が固いはずだ。
結局私だけお昼ごはんはなし。
お腹が空いて倒れそうだったがなんとか遠足を乗り切った。
それから長いことチャーハンを食べる気にはなれなかった。
おかげで『炒飯』という漢字は覚えたが、小学生の漢字の書き取りテストで出てきたことは一度もない。
私が本当に美味しいチャーハンを食べたのは、ずいぶん大人になってからのことだ。
そして今、年老いた私はラーメン屋のチャーハンを超えるチャーハンを家で作りたいと思っている。
老後のおひとりさまごはん
と、いうことで昨日のランチはおうちチャーハンだ。
チャーハンはあまり具を入れすぎると水分が出てうまく作れない。
今回は入れた具は、チャーシュー、枝豆、卵、玉ねぎ、青ネギ。
ほどよくパラパラに仕上がっているが、やっぱりあのラーメン屋のチャーハンではない。
ラードを大量に入れないとあの味にはならないのかな。
他の料理なら本気になれば私が作ってもそこそこうまい味に作る自信はある。
私が作ろうが有名な料理家さんが作ろうがさほど差はないと思われる。
しかしチャーハンは無理だ。
こうなったら餃子の王将にバイトにでも行くか!
コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!
私はブログのランキングなどどうでもよく、他の方のブログも含めイイと思うので読んでいます。先週どなたかのブログが一気に一位になっていてびっくり!でも今日そのブログはどこかに行ってしまいました。なんだったんでしょう。。。
ま、いっか。
メウさん
コメントありがとうございます!
それは登録されているランキングサイトのカテゴリーを変更したから、突然1位になったり消えたりしたんですよ。
たまにありますね。
チャーハンは時間との勝負だと言いますね。
すでにパラパラの仕上がりまで極めていらっしゃるなら、
あと少しで究極チャーハン完成ですよ!^^
「炒飯の缶詰」、胸が痛くなりました。
引率の先生は誰も気づかなかったんですよね?それが悲しい。
Kayさん
コメントありがとうございます!
チャーハンを作るときはごはんを固めに炊くところからスタートしているので割とパラパラには仕上がるんです。
何が足りないのかな〜。
こんなに悩む料理は他にはありませんね。
大きな楕円形の缶詰でしたね。
缶詰の写真はとっても美味しそうだったんですが^^;
チャーハンに関しては、家庭で作る具だくさんのほうが美味しそうに感じるような。確かにプロの味付けには負けるが、栄養満点のチャーハンもいいですよ。
大分県下郷陽平町祭実行委員会
大分県下郷陽平町祭実行委員さん
コメントありがとうございます!
おうちチャーハンも美味しいですよね。
ただお店のあの味をどうしても出してみたいんですよ。
[…] チャーハン、うんめぇ! […]