結婚生活について
ゼクシィのちょっと前のCMが好きだった。
『結婚しなくても幸せになれるこの世の中で、私はあなたと結婚したいのです』
このコピーが秀逸過ぎる!
ブライダル業界の中心にいるようなゼクシィが、結婚しなくても幸せになれると言い切るってなかなかできないことだと思う。
しかしあえてそれを言うことで結婚の意思の強さが強調され、心に残るCMになっている。
今はブライダル業界は悲惨な状況である。
なぜなら若い人たちが結婚をしなくなった。
結婚しても結婚式をあげなくなった。
また結婚式をあげる人も、スマ婚や小さな結婚式のようなあまりお金をかけずに、身内だけで結婚式をする人たちが増えている。
婚約指輪を買う人も50%まで減っているので、式場関係だけでなくブライダルジュエリー業界も大変であろう。
実はこれまでに若い人から結婚した方がいいか、あるいはもう離婚したいと言う相談を何度も受けて来た。
そのときに私がアドバイスするのは、人生には結婚することでしかわからないことがあるよと、必ず伝えてきた。
もしくは、結婚することであなたの人生で気付くことが必ずあるよということを。
最近はあまり思いだすこともなくなった私の嫁の葬儀の日のこと。
6月の梅雨の最中にも関わらず、出棺の時には急に雲間から太陽が現れ快晴になった。
今でも友人とその日の話をするがとっても印象的な出来事だった。
その葬儀の最後の喪主の挨拶でのことだが、私が挨拶のなかで言った言葉によって嫁の友人の方が結婚を決めたということがあった。
その方は40代後半の女性で、亡くなった嫁とはジム友達でよく一緒に飲みに行ったりされていたそうだ。
初七日の時にもその女性がジム友達と来てくれてその後みんなでお酒を飲んだ。
その時に、その女性から言われたことがこうだった。
実は、私はハワイ在住の男性からプロポーズをされていて、でも一度結婚を失敗しているし日本を離れてハワイでの生活にも不安があって、一旦はそのプロポーズを断ったそうだった。
ただ、葬儀の時に私が言った言葉が心に焼きついていて頭から離れず、ついにはその言葉のおかげでプロポーズを受ける決心をしたとのこと。
しょうもない親父ギャグなら私も息をするように言うけど、そんな人の心を打つようなことはまず言わないし、語彙力ないから思いつきもしない。
しかし、さすがに最愛の嫁の葬儀であるから、私の心の言葉がつい口から出てしまったのだろう。
では、私がどんな挨拶をしたかと言うと・・・
『他人のためにこんなに泣いたことはないし、息ができないほど苦しくて、一緒に死んでしまいたいと思うことなんてないと思います。
でもそれが結婚と言う形で結ばれて、30年も一緒に暮らして来たおかげで、他人のために泣き苦しみ慕いまた会いたいというような強烈な感情を経験できました。
こんなことは結婚しなければ一生わからない感情だったと思います。
つくづく結婚っていいものだと思いました。』
はっきり覚えてないが、おそらくこんな内容だったと思う。
そういう経験があるから、嫁の死によって人生の意味を知ることができたし、何のために人は生きるのかということを知ることができたのだと思う。
なので、若い人たちから結婚や離婚について相談を受けると、必ず私は『結婚はいいよ』と言うことにしている。
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