老後の生活はさらに厳しくなる
私たちの老後に待ち受けているのは、天国でもなければ地獄でもない。
現実だ。
総務省統計局の人口推計によると、65歳以上の高齢者がもっとも多くなるピークは2042年で、その数は3,935万人と言われている。
その後、高齢者の数は減少に転じるのだが、高齢化率はというとさらに上がり続けるのだ。
どういうことかと言うと、少子化による現役世代や子供達が減るので高齢化率は上がり続け、2056年には総人口の38%が高齢者という計算になる。
高齢者は増えるが現役世代は減る。
そうなると高齢者を支えるための負担はさらに増加するため、社会保障の制度自体を見直さないとやっていけなくなるのだ。
年金は受給開始がさらに伸び、医療や介護の負担も今より確実に増えると思われる。
なんだか不安を煽るような話ばかりだが、現実は想像よりもはるかに厳しいと言わざるおえない。
日本という国全体を俯瞰して見て、もっと戦略的にデザインできる政治家が現れないものだろうか。
ハンコを廃止するのに頑張っている大臣がいるが、あのニュースを見てると悲しくなってくる。
そもそもハンコがない国が多いなかで、何を議論し何に時間を使っているのだろうか。
一度チコちゃんに叱ってもらいたい。
『ボーッと生きてんじゃねえよ!』
ではこれからどう生きるか
これからの老後は、いろんな制度改革により多少今より大変になるだろう。
働き手が減少するのだからそれはしょうがいない。
どうあがいても、これから子供がジャンジャン産まれるということもなさそうだ。
今朝のニュースでも言っていたが、最近の女子は結婚どころか彼氏も作らないという『草食女子』が急増しているとのこと。
男子も草食、女子も草食では、これからは産婦人科も歌舞伎町のラブホテルも代官山のアーカンジェルも、みんな必要なしということになる。
しかしそれでも老後は満遍なくやってくるのだ。
そこで私たちは、そんな世の中をどう生きていくのかということを考えなければならない。
高齢者に厳しい世の中は今に始まったことではない。
そもそも公的年金制度が始まったのは1961年のことだから、なんと私が産まれたころには制度自体がなかったのである。
その頃の高齢者がどうやって生活していたのか想像もできないが、それに比べれば今はずいぶん恵まれているはずだ。
もっとさかのぼれば、昔は働けなくなった高齢者は『姥捨山』に捨てられるという悲惨な時代もあったと聞く。
頑張って働いて子供たちを育てたあげく、その子供達に口減らしのために山に捨てられるとは、ホラー過ぎて恐怖を超えてしまう。
神様は何を傍観しているのか!
それに比べれば、まさかうちの娘が私をおんぶして高尾山に登ることもないだろうし、京王線の車内でそんな親子を見かけたこともないから、今の世はずいぶんと平和じゃないか。
捨てられないだけでもありがたい!
ネット上の口コミを見てみると、もらえる年金が少なくても楽しく生活しているというコメントが多く見られる。
たいした資産もなく年金も少ない。
家賃の安い公営住宅に住み、わずかな退職金をもらい工夫をしながら年金暮らしをしているご夫婦がたくさんいらっしゃる。
年金で足りない分を二人でパートに出て家計を補い、休日はできるだけ二人であわせておいて、その日に出かけてデートを楽しむ。
そんなご夫婦の暮らしぶりがネット上には書き込まれている。
贅沢はしなくとも、少し遠出して旅行にでかけるくらいは十分にできる。
もしどちらかの体が動かなくなったら、そのときは楽しかったころの思い出を思い出して楽しめばいいともおっしゃていた。
なんとも素敵な話だ。
かたや、数億円という資産をお持ちながら『一度も幸せとは思ったことがない』と書いていらっしゃる女性の方もいる。
幸せをお金の多寡でしかはかれない人は仕方ないが、幸せはお金だけでもないことはみなさんこれまで生きてきて、十分知っていることであろう。
まとめると・・・
これからの老後をどう生きるのかということが大事であること。
それこそが夫婦で知恵を出し合って決めなければならないことだ。
二人の年金と収入からやめることと続けることを決め、生活を一旦小さくすることでまず暮らし方を決める。
次に二人で楽しめることを探して、そのために週の何日かを仕事にあて、残りを二人の時間として楽しむことにする。
そうやって考えれば老後をお金だけに縛られず、次の人生のステージとして楽しむことができると思う。
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