60歳はもう老後?
よくニュースや対談などで日本の老後問題や年金問題について議論されることがあるが、その時に老後の勝ち組という言葉がコメンテーターの方から出ていた。
老後の勝ち負けってなんだろう?
老後=人生の終焉のことだから人生の勝ち負けと言ってもいいのかもしれない。
60歳で老後というのもちょっと早過ぎる気がしないでもないが、とりあえず老後と言われる年齢になって、2000万以上の貯金を持っている人が勝ちで持ってない人が負け?
それとも夢を実現できた人が勝ちで夢のまま終わった人が負けとか?
人生を勝ち負けで評価すること自体が私にはあまり理解ができないが、仮に勝ち負けという言葉をあえて使うとすれば、その勝ち組の代表と思われるような人物の言葉を参考にしたらどうだろうか。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズの最後の言葉だ。
この言葉は、いろんなところに掲載されているので、もはや引用先を表記する意味もないと思うので編集なしでそのまま掲載しておこう。
スティーブ・ジョブズの最後の言葉
私は、ビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した。
他の人の目には、私の人生は、成功の典型的な縮図に見えるだろう。
しかし、仕事をのぞくと、喜びが少ない人生だった。
人生の終わりには、富など、私が積み上げてきた人生の単なる事実でしかない。
病気でベッドに寝ていると、人生が走馬灯のように思い出される。
私がずっとプライドを持っていたこと、認証(認められること)や富は、迫る死を目の前にして色あせていき、何も意味をなさなくなっている。
この暗闇の中で、生命維持装置のグリーンのライトが点滅するのを見つめ、機械的な音が耳に聞こえてくる。
神の息を感じる。死がだんだんと近づいている。。。。
今やっと理解したことがある。
人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めた方が良い。
もっと大切な何か他のこと。
それは、人間関係や、芸術や、または若い頃からの夢かもしれない。
終わりを知らない富の追求は、人を歪ませてしまう。
私のようにね。
神は、誰もの心の中に、富みによってもたらされた幻想ではなく、愛を感じさせるための「感覚」
というものを与えてくださった。
私が勝ち得た富は、(私が死ぬ時に)一緒に持っていけるものではない。
私が持っていける物は、愛情にあふれた思い出だけだ。
これこそが本当の豊かさであり、あなたとずっと一緒にいてくれるもの、あなたに力をあたえてくれるものあなたの道を照らしてくれるものだ。
愛とは、何千マイルも超えて旅をする。
人生には限界はない。
行きたいところに行きなさい。
望むところまで高峰を登りなさい。
全てはあなたの心の中にある。
全てはあなたの手の中にあるのだから。
世の中で、一番犠牲を払うことになる「ベッド」は、何か知っているかい?
シックベッド(病床)だよ。
※「ベッド(賭け金)」と「ベッド(寝床)」をかけている
あなたのために、ドライバーを誰か雇うこともできる。
お金を作ってもらうことも出来る。
だけれど、あなたの代わりに病気になってくれる人は見つけることは出来ない。
物質的な物はなくなっても、また見つけられる。
しかし、一つだけ、なくなってしまっては、再度見つけられない物がある。
人生だよ。命だよ。
手術室に入る時、その病人は、まだ読み終えてない
本が1冊あったことに気付くんだ。
「健康な生活を送る本」
あなたの人生がどのようなステージにあったとしても、誰もが、いつか、人生の幕を閉じる日がやってくる。
あなたの家族のために愛情を大切にしてください。
あなたのパートーナーのために、あなたの友人のために。
そして自分を丁寧に扱ってあげてください。
他の人を大切にしてください。
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ジョブズの死後直後にこの言葉を読んだが、それから頭に焼きついて離れない。
ビジネスの世界で最も成功した男が、結局人生で最も大切なことは愛情ある思い出であり、大切にしなければならないのは健康だと言っている。
私と同世代の60歳前後のみなさん。
長い人生を振り返って、愛情ある思い出をたくさん持っている方。
多少のガタはきてても健康で生活できている方。
あなた方はきっと人生の勝ち組だ。
私も多分そうだと思う。
コメントありがとうございます! いつもコメント楽しみに読んでいます。 しばらくお返事ができませんがコメント頂けたら嬉しいです!
[…] もしこのコロナ禍にスティーブ・ジョブズが生きていたなら・・・ […]
夫もジョブスと同じ病気でした。
このジョブスの最後の言葉を何度も目にする度
その通りだなとつくづく思います。
>どんなに富と名声を手に入れても
代わりに病気になってくれる人はいない、、
ジョブスは大切なものを犠牲にし、走り続け、
手に入れたもののはかなさと
失ったものの大きさ
最後に何が一番大切なのか気付きどんなに辛かった事か、、
残り少ない日々ですが
あらためて悔いなく過ごしたいと思います。
本当に一番の宝は健康ですね。コロナも3年以上経ちましたが、いつ収束するのか分からない。40年来の大切な友人をコロナで亡くしました。彼を思い出す時は必ず亡き夫と彼が、二人で楽しく飲んでいる姿を想像し、寂しさを紛らわせてます。